洗剤の成分表示の読み方 品名・液性・界面活性剤の3行で何が分かるか
洗剤の裏面にある「品名」「液性」「界面活性剤(○% △△)」の3行から何が読み取れるかをまとめます。この3行が分かると、値段の比較が容量だけでなく中身の濃さでもできるようになります。断定できるのは表示に書いてあることだけで、洗浄力そのものは表示からは分かりません。
解説
洗剤のボトルの裏には、たいてい小さな字で3行ほどの表示があります。「品名」「液性」「界面活性剤」です。**セール品を比べるとき、この3行を見るかどうかで判断の精度がかなり変わります。** 何が読み取れて、何が読み取れないのかを整理します。
## なぜこの表示があるのか
Amazonで「家庭用洗剤の成分表示」の価格を見る家庭用の洗剤は、家庭用品品質表示法にもとづいて決められた項目を表示することになっています。消費者庁が所管する制度で、洗剤の場合は品名・成分・液性・用途・使用量の目安などが対象です。**メーカーが親切で書いているのではなく、書くことが決まっている項目です。** だからこそ、どの銘柄でも同じ場所に同じ形式で載っていて、比較に使えます。
## 1行目「品名」— まず用途が違わないかを見る
品名は「洗濯用合成洗剤」「台所用合成洗剤」「住宅用合成洗剤」のように書かれます。ここが違えば、そもそも比べる相手ではありません。
見落としやすいのが「洗濯用合成洗剤」と「洗濯用石けん」の区別です。**石けんと合成洗剤は別物**で、石けんは硬水や低温で洗浄力が落ちやすい、すすぎ残しがあるとにおいの原因になる、といった性質の違いがあります。安いほうを選んだつもりが使い勝手の違う製品だった、ということが起きるのはここです。
## 2行目「液性」— 混ぜてよい相手かが決まる
液性は「中性」「弱アルカリ性」「アルカリ性」「弱酸性」「酸性」のいずれかです。**これは洗浄力の強さの表示ではなく、性質の表示です。**
洗濯用では、弱アルカリ性のほうが皮脂汚れに強く、中性のほうが衣類へのあたりが穏やかとされます。おしゃれ着用洗剤が中性なのはこのためです。掃除用では、油汚れにアルカリ性、水あかや尿石に酸性、という対応で選びます。
**液性は安全の情報でもあります。** 塩素系の製品と酸性の製品を混ぜると有毒なガスが出ます。「まぜるな危険」の表示はこの組み合わせに対するもので、液性の欄はその前提を読むための行です。掃除用洗剤をまとめ買いするときは、手元にある製品との組み合わせを一度確認しておく価値があります。
## 3行目「界面活性剤」— 濃さの比較ができる
いちばん実用的なのがこの行です。「界面活性剤(30% 直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル)」のように、**割合と種類**が書かれます。
界面活性剤は、水と油の境目にはたらいて汚れを浮かせる成分です。この割合が高いほど、同じ量で洗える衣類の量が多くなる傾向があります。だから**容量だけで単価を比べると、濃縮タイプが不当に高く見えます。**
比べ方は次のとおりです。
1. 価格 ÷ 内容量で、1mLあたりの値段を出す
2. その値段 ÷ 界面活性剤の割合で、成分あたりの値段にそろえる
たとえば同じ1,000円で、Aが1,000mL・界面活性剤30%、Bが1,500mL・界面活性剤15%だとします。1mLあたりはAが1円、Bが0.67円でBが安く見えます。しかし成分あたりで見ると、Aは1÷0.30で3.3、Bは0.67÷0.15で4.4となり、**逆転します。**
ただしこの計算には限界があります。**界面活性剤の割合が同じでも、種類が違えば洗浄力は同じではありません。** 表示にある「直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム」「ポリオキシエチレンアルキルエーテル」などは、それぞれ得意な汚れも泡立ちも違います。また酵素や漂白剤といった界面活性剤以外の成分も洗い上がりに効きます。**この計算で分かるのは「同系統の製品どうしで、どちらが濃いか」までです。** 洗浄力の順位を出す式ではありません。
## 使用量の目安と合わせて見る
実際に効くのは「1回あたりいくらか」です。パッケージには水量または衣類量に対する使用量の目安が書かれているので、これで割ると1回あたりの金額が出ます。**濃縮タイプは1回の使用量が少ないので、成分あたりの計算をしなくても、この方法なら同じ結論にたどりつきます。** 表示を読むのが面倒なら、こちらだけでも十分実用になります。
## この表示から分からないこと
最後に線を引いておきます。成分表示から分かるのは、用途・液性・界面活性剤の割合と種類までです。**洗浄力の実測値、香りの強さ、すすぎやすさ、肌へのあたりは、表示には書かれていません。** そこは実際に使うか、第三者の試験結果を見るしかありません。表示は「比較のための共通のものさし」であって、性能表ではない、という位置づけです。
価格・在庫・容量は変動します。購入前に各販売店で最新の情報をご確認ください。
使い方・探し方の手順
- 候補を2つに絞り、それぞれの品名が同じ用途かを確かめる
- 価格 ÷ 内容量で1mLあたりの値段を出す
- その値段 ÷ 界面活性剤の割合で、成分あたりにそろえて比べる
- 使用量の目安から1回あたりの金額も出し、2つの計算が同じ結論になるかを見る
- 掃除用をまとめ買いするときは、液性が手持ちの製品と危険な組み合わせにならないか確認する
対象商品と価格
| 対象商品 |
|---|
| 品名洗濯用/台所用/住宅用など。ここが違えば比較対象にならない。石けんと合成洗剤も別物 |
| 液性中性・弱アルカリ性・酸性など。汚れとの相性と、混ぜてよいかの判断に使う |
| 界面活性剤(○% 種類)濃さの比較に使える唯一の数字。ただし種類が違えば同じ割合でも性能は同じではない |
| 使用量の目安1回あたりの金額を出すのに使う。濃縮タイプの得を見落とさないための行 |
確認日時点で出典・商品ページに表示されていた金額です。空欄は確認できなかったもので、推定値は入れていません。価格・対象・期限は変動するため、購入前にAmazonの商品ページでご確認ください。
Amazonで「家庭用洗剤の成分表示」の在庫と価格を確認するこんな人に詰め替えの大容量とふつうサイズで、どちらが得かを迷ったことがある人向き。銘柄を決め打ちで買っていて比較の必要がないなら、読まなくても困りません。
ここがポイント
この製品の使用量を自分の洗濯機の水量に合わせるなら 洗濯洗剤の適量計算(ボトルの表記を入れるだけ・本体と詰め替えの1回あたり比較つき)が使えます。
関連記事
参考: www.caa.go.jp / www.jsda.org(8月25日確認)